アイドル研究

アイドルという言葉の持つ意味は人によって異なり、『可愛い』とか『カッコいい』から『幼稚』や『憧れ』などが含まれる。この様にアイドルは様々な要素が絡み合った言葉である。当サイトは、心理学や経済学・行動科学などを用いたアイドル研究を発表している。

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憧れの偶像から身近な偶像へ

Idolは英語で、『しばしば盲目的に、又は過剰に愛されている(もの)』という意味。日本語へは偶像と訳されることが多い。原語はギリシャ語で[形][幻影][像]などを表す。

1950年代前後から、特に『格好良い・美しい・魅力的』な芸能人をIdolと呼ぶようになった。この用法が登場した頃の米国ではエルビス・プレスリー(歌手)やジェームズ・ディーン(映画俳優)が熱狂的な人気を誇っており、若い女性がライヴで興奮する余り失神騒する騒ぎが頻繁(ひんぱん)に起きた他、行く先々に着いて行く追っかけも発生した。

Idolには邪神という意味もあって、BABYMETALがアイドルだとすれば邪神という訳がお似合いかもしれない。(本人達は純粋なのでキツネの神様Fox GODのこと)

英英辞典だと他の意味も紹介されている。
英:Something visible but without substance.
訳:目に見えるが物質を含まない何か
英:A graven image or representation of anything that is revered, or believed to convey spiritual power.
訳:<偶像の画像や尊敬、または精神的な力を伝達するために考えられているものの表現。

んー。なんか訳が分からなくなってきた・・。

以上は英語圏におけるアイドル像。ご承知の通り日本では独自の進化を遂げた。特に最近では幼稚さを前面に出したユニットが登場したり、アイドル概念のガラパゴス化が更に深化している。

日本流アイドル像の変遷

我が国に於ける(おける)アイドルの定義は、時代の遷り変り(うつりかわり)とともに変遷(へんせん)してきたと考えられる。

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役者絵

江戸時代後期

人気の歌舞伎役者が浮世絵に登場、武家や商家など裕福な愛好家に歓迎されていた。

社会全体では識字率が低かったのと、新聞も瓦版(かわらばん)時代で全国的な情報伝達手段は未発達であった。

大正時代から昭和初期にかけて

芸能界は、全国的な映画館の整備とともに映画産業が花形となった。ラジオと新聞も浸透し、我が国に初めてマスメディアが登場した時代でもある。
李香蘭(歌手・女優)の様に、映画やラジオ放送からアイドル的人気を持つ人物が登場したが、アイドルの概念は未だ無かった。

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昔のテレビ

高度経済成長期

昭和40年代になるとテレビ受信機が一般家庭に行き渡り、芸能活動の主舞台が銀幕(映画)やラジオからブラウン管(テレビ)へ移り変わる転換期となった。

映画や(石原裕次郎(俳優)吉永小百合(女優)など)テレビ放送(フォーリーブス(ボーカルユニット)山口百恵(歌手・女優)など)からアイドルが出現。その他、主に舞台で活躍する芸能人(美空ひばり(歌手・女優)など)のテレビ番組出演も多く見られた。

日本人以外のアイドルが登場したのもこの時代で、ダニエル・ビダル(女性歌手)やビートルズ(バンド)等が大きな人気を博していた。

又、黒柳徹子(当時はNHKアナウンサー)や長嶋茂雄(野球選手)のようにアイドル的人気を持つ者が芸能人以外から現れ、この頃からアイドルすなわち芸能人という相関性が崩れ始めたと考えられる。

Wikipedia(アイドルの項目)によるとグループサウンズもアイドルに含まれるらしい。だが、GS(当時はGSと言った)から音楽を取ったら成り立たないので、彼らはバンドであってアイドルでは無い思う。
確かにザ・タイガースやテンプターズなどの有名グループは人気だったが、メンバーの誰もがアイドル的に扱われた訳ではなかった。

双方向通信時代のアイドル

昭和後期にインターネットが開始され、パソコンと共に爆発的に普及し始めた。インターネット構築以降、一般市民が手軽に情報発信できるようになった。

一般市民が情報の受容者でもあり発信者でもあるという二面性を持ったのだ。

手軽に発信できるというインターネットの特性は市民だけのものではない。ウェブサイト開設や動画配信などで事業者側も積極的に利用するようになった。表舞台に出る機会が限られていたローカルやインディーズで活動するアイドルがネットを介して全国へ発信する事例が多く見られ、活況を呈している。

 誰もがアイドルを目指せる時代に

本来、アイドルは他称である。他の誰かから偶像視されて始めてアイドルになるので、自ら「私はアイドルです」などと言ったりはしない。

実際にアイドルを目指し何度もオーディションを受けたり何年も芸能スクールに通ったりするのは大変で、誰もが出来る事ではない。一部の芸能スクールが登竜門としてマスコミに持てはやされるが、スクール自らが云う様にアイドルへの道は険しい。

一方、近年になって自治体や団体・企業等がプロモーション目的でアイドルユニットを立ち上げる事例が増えている。更には芸能事務所がアイドル候補のオーディションを開催する事も多く、往年に比べ間口は広い。

自称アイドルの出現

こういった即席アイドル募集が増えた為にアイドルへの敷居は格段に低くなった。現在のアイドルシーンは『選ばれし者だけの世界』ではなくなっている。

  • 地域に根ざしたご当地アイドル (Dorothy Little Happyなど)
  • 特定目的のプロモーション・アイドル(りんご娘など)

いきなりアイドル活動を始めるので、崇拝したり偶像視したりするファンが居ないところからのスタートとなる。よって、これらは本来のアイドルに対比されるので『自称アイドル』というべきか。

つづく > アイドルと売り方の関係 - ネット時代のアイドル - 心理学とアイドル