ステレオタイプの自動的活性化

ステレオタイプの自動的活性化

ステレオタイプの特徴の一つに、カテゴリに対する手がかりがあると自動的に脳の中で活性化し、意識の中に上ったり判断の基準に用いられやすいという点がある。

バニラビーンズでレナウンガールを思い出す理由

renowngirls

70年代の衣装

筆者の場合はこんな風に起こる。筆者はバニラビーンズを見ていると「レナウンガール」を思い出す。あの髪型と体型、それと衣装が70年代のレナウンガールそっくりなのだ。

この事から、アイドルであるバニラビーンズが筆者の意識下でファッションアイコンであるレナウンガールに関する知識を活性化させるトリガーであることが分かる。

これはアイドルファンの皆さんにも思い当たることが沢山有る筈だ。

ステレオタイプの自動的活性化は、応援する対象から受ける情報量が多いほど起こる確率が上がる。これが起こるとアイドルの個性がステレオタイプの示す概念に埋もれ、その良さが伝わらなくなってしまうから大変だ。

ユニット構成人数により異なる傾向

2名~4名の小人数ユニットが本来持つ情報量は少なめだがファンは委細漏らさず受け取れる。視野の中に全員を同時に収める事が出来るのでダンスの違いまで容易に判別可能だ。

20名~30名も居る大人数ユニットの全員を視界に収める距離では個の判別すらままならないので、大人数ユニットのファンは多くの情報の中から必要なものを取捨選択して受容している。逆からみると多くの情報を捨ててしまっているのだ。

痛いキャラのアイドルが注目される

構成人数が増加するほどユニットが本来持つ情報量は増大してゆくが、反面で多人数になるほど個の判別が困難になるのでファンの受け取る情報量は減ってゆきカテゴリ化が進むと考えられる。

だからこそ、容姿が優れていたり歌が上手い者ではなく反感をあおったり問題行動を起こした者が注目を浴びて人気者になるのだ。つまり、大人数ユニットにおいては炎上商法が王道足り得るのだ。

大人数ユニットの場合

大人数ユニットではファンが受け取る情報量が膨大になる。

一人ひとりから発する情報の他ダンスや複雑なコーラス等ユニットとしての情報が加わるからだが、生歌でないアイドルユニットの場合は多重録音による疑似コーラスになっていたりするのでハーモニーから受ける情報はスポイルされる。

ユニット構成員が20~30名居たとして

  1. 生歌のユニット:人数分のコーラスから受ける多様な情報
  2. 録音のユニット:2~3名の多重録音から受ける僅かな情報
  1. 異なるフリで踊るユニット:多面的で複雑な情報
  2. 同一のフリで踊るユニット:画一的でシンプルな情報

どうだろう?同じように見える多人数ユニットであるが、ファンの受け取る情報量には大きな差がある。勿論、全体を俯瞰するように見ているファンより特定の推しを注視するファンが大半だろう。

それでも周囲のダンスは見えてしまうし他の人の歌も聞こえるのを避けられないから、ユニット全体の情報からの影響を無視する事は出来ないと思う受け取る情報量が多いほどステレオタイプの自動的活性化が起こりやすくなる。

生で歌い異なるフリで踊るユニットは一見すると情報量が増えるためにステレオタイプ化のトリガーを引きそうに見えるが、個人化を進めことでカテゴリ化を回避している事に気付いて貰えただろうか。

制服着用で目立ちにくくなる

制服着用のアイドルユニットは衣装による個性の主張が出来ないうえ、大体において制服の露出度は低めなのでスタイルでの差別化もし難い。

こういったユニットでは表情・歌・ダンスでの主張という事になるが、フォーメーションダンスという名の画一的振付では個性の主張がさらに困難になるから大人数ユニットのメンバーが目立つのは大変である。

握手会とファン投票

この問題を回避する為に握手会やファン投票が活用されている。というのは筆者の考えで、実際は単なる金儲けの産物かもしれないが、これらの手段が個人化によるカテゴリ化の回避に効果的であるのは間違いない。

2~4名の少人数ユニットの場合

思うに5名以上のユニットが同時に歌っても、その歌はだれが歌っているのか個を特定することは困難だ。しかし、お釈迦様じゃなくても4名以下なら歌声を聞き分けることが出来るだろう。

このようなアイドルユニットの場合、ライヴであっても歌声以外に個人の容姿やダンスの巧拙まで判断材料になりうる。極端な例では指先の細かな動きまで情報として捉えられているから、俄然・個性を主張し易くなると考えられる。

大いに個性を主張し、ファンを獲得するといい。ただし、情報の出し過ぎは禁物だ。

つづき アイドル好きの敵 カテゴリ化を回避する方法