接触はアイドル好きになる魔法

接触イベントはアイドルが好きになる仕掛け

さくら学院など接触しない方針のアイドルを除き、現代のアイドルは接触と総称されるイベントを行うのが普通だ。内容は大体次のようなもの。

  • 握手
  • チェキ(メンバーとのインスタント写真撮影)
akusyuken

CDに同封された握手券

主に上記の2つ行われる。他にも、アイドルによっては散歩なんかも行うが例外だろう。

接触イベントに参加する為には参加権つきCDを購入するのが一般的で、CDを複数枚購入して何度も握手したりするファンも少なくない。というより、そうさせる為のイベントだ。

多人数グループに贔屓(ひいき)が2名居たら、最低でもCDは2枚購入する必要がある。何度も握手をしたかったら更に購入枚数が増えてゆく。

ファン目線の考えと運営側の考えは正反対。同封方式ではCDを何枚も買うため余分なCDの処分に困る。だから、単に握手券を売る方がいいんじゃ?とファンは考えがちだ。しかし、運営側は金の流れを考えてCDを買うように仕向けている。つまり、握手券単体販売方式だとお金が入らない人が発言権を持っているという訳。分かるかな?

つまらない金の話はここまでにして、次からは接触イベントの心理学的効果について考えてみたい。

イベントで興奮するほどアイドル好きになるよ

実際に接触イベントに参加すれば、必要以上にCDを買わされている腹立たしさも吹っ飛んで『気分は最高!』になる。
会場の熱気にドキドキし、チラチラ見えるアイドルの愛らしさに思考回路がオーバーヒート。冷静さは会場入り口に置き去りで、興奮のあまり周囲の騒音さえ聞こえなくなる。

アイドルが目の前に居るのに取って置きの気の効いた挨拶が言えなくて、ただモジモジ。何度も(脳内で)練習してきたのは無駄だった。

あっという間に自分の番が終わり、淡々と仕事を進めるスタッフに促され会場を出たが後に残ったのは興奮だけだった。

大体こんな感じ。

接触するほどアイドル好きになる理屈

以上を心理学的に見ると、次のように分けて考えることが出来る。
※は心理学的分析コメント

  1. 期待と不安で興奮する。
    ※興奮しているときは、居合わせた異性が魅力的に見える。(刺激の凡化)
  2. アイドルの外見は美しい。
    ※外見が美しいほど、よい性格を持っていると受け取られやすい。(美は良ステレオタイプ)
  3. 接触会場は楽しい雰囲気だ。
    ※雰囲気のよいところで人に会うと、好意を持ちやすい。
  4. 時間が過ぎるとアイドルと離される。
    ※周囲から妨害や脅迫があると、熱愛が高まる。(ロミオとジュリエット効果)

アイドルを好きになって当然だった

このように心理学的に分析すると、「接触イベントに参加したら更に好きになった」のは当然の帰結だったのが理解できる。

接触イベントはファンを更にアイドル好きにするために開催されていた。接触を重ねる毎に(好意を寄せる)効果を得られるので、参加する度に推しが更に好きになる理屈だ。

これを運営側からみると熱狂的なファンを獲得する絶好の機会であることは明白。その場の売り上げできるばかりでなく将来の販売可能性まで得られるので、まさに一石二鳥だ。興行面の貢献を重視される接触イベントだが、絶大なファンの囲い込み効果もある。

単純接触効果

こういった接触を重ねると、会う回数が多い人ほど好きになる単純接触効果が得られるのは見逃せない点だ。

単純接触効果はテレビや雑誌などで繰り返し露出することでも得られる。乃木坂46みたいな冠番組やレギュラー出演はおいしい効果が得られるだろう。AKB系やアリスプロジェクトの様な連日興行も同様だ。

ここまで読んだ方は、現代の日本的アイドルユニットの売り方が分かったと思う。TVをつければ写っていて、本屋へ行けば関連本が並び、新聞を読めば経済紙までも記事が掲載されている。そして会いに行くことまで出来たら、好きになって当然ではないか?

あらゆる媒体で露出しているということは、それらの信用を借りて社会に訴求しているということだ。自分の意見を持っていない人々は「テレビで言っていた」というように権威者の意見で理論武装するので、これらから強く影響を受けることは当然といえる。

こういった売り方では、アイドルの歌唱力やダンス能力は必要ないどころか邪魔でさえある。可愛く見えて、至らなさを表現できれば合格なのだ。

予算が無くてもニコニコ動画への頻繁な出演など手段は考えようだ。運営者の方は良心に反しない範囲で取り入れると良いと思う。

てんこ盛り料理はご馳走にあらず

人の欲望にはキリが無いので、どんな美人でもいつかは飽きる。接触による(好きになる)効果には限度があって、無制限に続けてゆくと(おなか一杯で)感動しなくなる。

運営者によっては接触の意味が分かっていないようだ。やたらとファンと触れ合う機会を設けたりしてるが、アイドルが飽きられるのを早めるだけである。所属アイドルを長生きさせたかったら、よく考えて小出しにやるべきだね。

参考サイト:アイドル考察記-接触イベントがないとCDが売れないという現実

つづく>アイドルの評価を左右するステレオタイプ化とは